2023-12-13 家の中。 家には文鮮明の写真が常に飾られていたし、私はランドセルに宗教のマークのステッカーを貼っていた。 分厚い本や高そうな壺も印鑑も高麗人参の箱もあった。 それらが何万、何千万もするものだと知ったのはもう少し大きくなってからの話。 母の心はどこか遠いところにあって、家の中がキレイに保たれることは無かった。足の踏み場も無いほどグチャグチャ、キッチンにはカビの生えた食べ物が放置されていた。 子供にとって母親というのは絶対的な存在で、家の中のものや母の行動に疑問を抱くことは無かった。 小学生のころの記憶。