旧統一教会、信者の娘の記憶

信者の母と、その家族の記録。

謎の集会。

学校が代休だったのか、家に母と私2人だけの日があった。母から、お母さんがいつも行っている場所、大阪に行こうと誘われた。

母が一体何をやっているのか見てみようと、恐怖心はあったけれど行くことにした。


どこだか分からないけれど、雑居ビルの2階だった記憶。

暗い階段を上がって部屋に入ると、真っ赤なカーペットが敷かれた部屋に長テーブルがいくつかあり、母より年上のおばさん達が何人かいた。時間になると、お祈りが始まり、妙な歌を歌っていた。

あまりに異様な光景と、自分の母親の姿に私は泣き崩れてしまった。私の姿を見た知らないおばさんから、サタンが取り憑いていると呟かれたのを覚えている。

父が仕事に行っている間、私達が学校に行っている間、母はこういう世界で過ごしていたのだと、現実を叩きつけられた。


帰りの電車の中、私は宗教のことは分からないけれど、自分がやっていることで家族が辛い思いや悲しい思いをするなら、それは間違っている思う、と伝えた。


高校生の頃の記憶。